2023年01月31日

気持ちを伝える為に・・・ ~身体と心とのやりとり~

 1月20日に療育研究会、抱っこ法が行なわれました。
 今回は月組Yさんの抱っこをしました。
 事前にスケジュールでYさんには抱っこ法がある事、こんな話をしたいと思っているよと伝えていたので、会場まで行く時もスムーズでした。
 沢山の人がいて、緊張をしていたYさん…。まずは身体のお付き合いから始めました。

 Yさんの体からは緊張が伝わってきます。時間をかけて何人かでYさんの両腕、肩を触ります。お付き合いをしているとふっと身体を後ろへ預けてくれる瞬間がありました。そしてその後もお付き合いをしていると「よし、僕の気持ちをみんなに伝えるぞ」と身体を起こし、気持ちを書こうと教えてくれました。Yさんの体に触れていたので、その瞬間を体で感じる事が出来ました。


気持ちを伝える為に・・・ ~身体と心とのやりとり~気持ちを伝える為に・・・ ~身体と心とのやりとり~

 お父さんが亡くなって後悔していたけど、手紙で気持ちを伝えていく中で気持ちが吹っ切れた事を教えてくれました。また、自立をしてお母さんと距離を置いていたYさん。どんな時でもお母さんは「Yの決めた事なら応援するよ」とYさんの事を認めてくれていました。そんな中で、お母さんと近付きたいと以前から教えてくれえいたYさん。それは、一緒のクラスのメンバーさんが亡くなり、そこから自分が亡くなる時の事を考えたとの事でした。このままお母さんと離れているのは寂しい、お母さんと心を通わせたいと教えてくれました。メンバーさんが亡くなる寂しさ、そしてその中でYさんがこのような事を想っていたとは驚きでした。

 お父さんとのお別れ、自立、その時の丁寧な康さんの気持ちに沿った支援、お付き合いがあったからこそ、今回お母さんと近付きたいと教えてくれたのだと思いました。一つ一つの支援が線を結び、Yさんは幸せの階段を一歩一歩登っているんだなと感じました。

 抱っこ法が終わって、お母さんへの手紙を書く時。いつも大きく身体が動いていたYさんですが、身体を職員に預けてくれました。手紙を書く時も動くことなく、気持ちを伝えてくれたYさん。まず手紙を書くのではなく、身体のお付き合いをして、気持ちを伝えてもいいかな?まだかな?そんなやり取りをする事が大切なのかなと思いました。

月組 宮下 朋



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Posted by 明星学園 at 14:08 │研修・研究会